がんばれ!子供村を運営するニュートン・サンザグループでは、バリ風をモチーフにした店舗を数多く展開しており、いつかバリ島のあるインドネシアにも社会貢献したいと考えておりました。この度、インドネシアのフローレス島にあるナゲケオ県の2つの小学校で実施した、教室やトイレの建設プロジェクトが完了いたしましたので報告します。 子どもたちのより良い未来の実現に大きく一歩近づくことができました。これからも、途上国の子どもたちとともに地域開発を進めて参ります。
近年目覚しい経済発展を遂げているインドネシアですが、人口の約18%は、依然として1日1.25米ドル未満で暮らしており、地域による経済格差が拡大しています。初等教育の就学率は国平均99%と高水準に達しているものの地域差が大きく、また、教育の質が伴っていない状況が見られます。
本プロジェクトを実施した東ヌサ・トゥンガラ州ナゲケオ県では小学校の中途退学が問題になっています。保護者が教育の必要性を理解していないことや家庭の経済的理由が背景にあります。また、教室の絶対数が不足していたり、教室の老朽化も進行していますが、県の教育予算が不足しているために、教室の修繕や新規に建て替えを実施することは困難です。
同県アエセサ地区オライア村のSDI コタキサネベ小学校は、同じ村内にあるSDKナタイ小学校の分校として2005 年に開校しましたが、教室は簡易素材でできているため、耐久性が低く、大雨や強風などの悪天候の場合には、雨漏りや倒壊の危険がありました。
また、教室の机などの備品や教材も十分ではなく、教師の指導技術にも問題があり、子どもたちに十分な基礎教育を実施することができませんでした。 上述の状況を改善するために、このプロジェクトで、は、SDIコタキサネベ小学校で2教室の建設および教室用備品の支給を実施しました。
このプロジェクトは2012年11月の開始以来、多少の遅れはあったものの概ね順調に推移し、以下の活動を実施して、2013年11月に無事完了しました。
オライア村の住民と第1回打ち合わせ(2012 年12 月)を開催し、保護者、学校運営委員会メンバー、コミュニティ・リーダー、教師など30人が出席しました。そこではプロジェクトへの支援が正式に決定したことを報告し、オライア村の住民は砂や右など地元で入手可能な建設資材を提供することを約束しました。
第2回打合せ(2013年1月)では、校舎の設計案および本プロジェクトに対する同村の全面的な協力を確認しました。
2013年1月19日には、同村の住民100人が出席してプロジェクト開始の祝典を執り行いました。
1月22日から31日に建設業者の入札を実施し4社が応札しました。その結果、2月1日に建設業者1社と契約を締結しました。
建設工事は、コミュニティや自治体の全面的な協力を得て、順調に進捗しました。特に、工事着手段階では、コミュニティの人々全員が協力して、地元資材の調達や基礎部分の掘削工事に積極的に参加しました。工事の進捗状況は以下の写真にてご報告いたします。
コミュニティの住民たちは、土地の掘削などの基礎工事に進んで労働力を提供しました。
壁面の設置、屋根敷設の工程を経て、校舎建設工事は順調に進捗しました。
建設工事が完了し、漆喰塗装を残すだけとなった校舎の様子
新しい校舎の前に嬉しそうに立つ児童たち
建設工事の期間中、工事技術者が週次および月次単位で工事現場を訪れ、工事が高い品質を保って順調に進捗していることを確認しました。週次報告書は毎週月曜日に、月次報告書は契約書の規定に従い工事の進捗率に応じて、それぞれプラン・インドネシア国統括事務所へ提出されました。
同村の住民は、以下の活動を通じて本プロジェクトの実施に協力しました。
2013年9月11日、株式会社ニュートン・サンザグループよりがんばれ!子供村を代表して2名が参加し、新校舎の落成式を執り行いました。
式典には行政機関の長、子どもたち、保護者が700人以上出席し、皆で新校舎の完成を祝いました。
コミュニティ住民は式典の準備にも積極的に参加し、式典当日の会食に地元の料理を提供したり、お土産用のサロン(民族衣装)を準備しました。また、行政機関も式典の挙行に全面的に協力しました。
2教室の校舎が完成したことで、SDIコタキサネベ小学校に通う児童67人(女子26人、男子41人)の学習環境が格段に改善されました。子どもにやさしい健康的で安全な環境で授業が受けられるようになったため、児童も教師も創造的な学習活動を通じて積極的な学習を実践しています。
倒壊する危険性のある教室で子どもたちが学習することがなくなり、保護者を始めとするコミュニティの住民は安心して子どもを学校に行かせることができるようになりました。安全で快適な学習環境は、今後入学してくる子どもたちにとっても、よりよい教育機会を提供することになります。
プロジェクト期間中、子どもたちを含む地域の人々、学校関係者、村議会、自治体の担当者などプロジェクトに関わるすべての人々が良好な協力関係を築き、うまく役割分担をしながらプロジェクトに積極的に参加しました。その結果、地域の人々自身がプロジェクトを管理する能力を身につけ、地域全体でプロジェクトの成果を継続していく体制を整えることができました。
この新しい教室は、私たち6年生が使用しています。教室が新しくなったことで、気分も一新し、先生とともに勉強することが以前よりも楽しくなりました。教室の備品や教材も使っていますが、とても使いやすいです。
チェレセンティア
6年生児童
休み時間になると、僕たちは新校舎の前の校庭で遊んでいます。新しい教室をとても気に入っています。他の教室もいずれこのような立派な教室になるといいと思います。
クラウディウス
6年生児童
この度のご支援にあらためてお礼申し上げます。新しい教室は1年生と6年生が使用しています。児童も教師も大変に喜んでおり、教室の備品や教材にも満足しています。
スコラスティ力・リパ
学校長
学校運営委員会を代表し、新校舎建設へのご支援に深謝いたします。おかげ様で、新しい校舎を建てるという私どもの長年の夢が、このような形で実現したことを大変嬉しく思っています。この教室を大切に使い保護者に対しては子どもたちを学校へ通わせるように働きかけてまいります。
フランス
学校運営委員長
立派な校舎が完成し、驚いております。トイレや給水設備、ラップトップ型パソコン、プリンター、図書室の書架などの備品も揃い、施設・設備の整った学校になりました。オライア村を代表し、ご支援に心より御礼申し上げます。
ヨハネス・ジョン・カマ
オライア村村長